精油成分の抗ヒスタミン作用

薬は求める効果が決まっていて、それに一番良いと思われる成分で作られています。
一方精油は、植物から抽出したもので、すごくたくさんの成分の集合体です。この成分は、植物が自分の生命維持のために蓄えているものであり、単一の目的で作られているものではありません。
例えば、ペパーミントの精油は「抗ヒスタミン作用がある」と言われていますが、これは含有成分のメントールの特性です。
ペパーミントにはメントンという成分も入っていますが、これには中枢神経毒性があります。

精油を使用する場合は、その精油の持つ他の特性にも注意が必要です。精油によって効果があるとされる成分の含有量も違うので、そこも把握が必要です。

抗ヒスタミン作用があるとされる代表的な精油名と、有効成分の含有比率を下表にまとめておきます。

ケトン類、フェノール類、アルデヒド類、オキサイド類と…危険物展覧会みたいです(^^;)

ケトン類・・・・神経毒性があるため、使用濃度に注意。高血圧、てんかん患者は使用しない方がいいです。
フェノール類・・最も刺激性が強いグループ。神経、皮膚、粘膜への刺激注意。ごく少量をしっかり希釈して使いましょう。
アルデヒド類・・皮膚刺激注意。ごく少量をしっかり希釈して使いましょう。
オキサイド類・・痙攣を引き起こすことがあるので注意が必要です。

そしてシナモンリーフですが、含有成分にシンナムアルデヒドというのがあります。この成分は何と！皮膚のアレルギーを起こすことがある成分です！！
完全に本末転倒💦アレルギーを緩和させようとして、アレルギーが発症って…

ということで、抗ヒスタミン作用のある精油はかなりクセがあるので、ビギナーさんには向かないかもしれません。使う時はしっかりと勉強して取り入れてくださいね。そして、お子さんには使わない方がいいのではないかなと思いますよ。

抗ヒスタミン作用にこだわらず、抗アレルギー作用のある精油を取り入れるというのもひとつの手だと思います。抗アレルギー作用というのは、「ヒスタミンに作用はしないけれど、他の方法でアレルギーを緩和する」という作用です。ご自分に合った精油を選んで安全に使ってくださいね。

まとめ

アレルギーや免疫疾患を持っている方は本当に多いですよね。
そういう私も、花粉だ！ホコリだ！とくしゃみしながら薬のお世話になっているし、自己免疫疾患でこれまた薬のお世話になっています。そして賭けのようにサバを食べては蕁麻疹に襲われています(:_;)

私は、アレルギー性鼻炎には精油も併用しています。以前は一年中薬を飲んでいましたが、精油に手伝ってもらって、薬の量を減らしています。
抗ヒスタミン作用のある精油は使っていません。主に抗炎症、粘膜調整作用のある精油です。
ユーカリ・ラディアータが大活躍していますよ
自己免疫疾患は、病院で処方された薬で厳密にコントロールされているので、私は手出ししません(^^;
ヘンなことになったら困るのでね。

薬は医師や薬剤師の指導の下で使うので安全管理がしやすいですが、精油は自己責任で使うというのが原則なので、その効果ばかりでなく、副作用や弊害をしっかりと把握しなければなりませんね。

例えば、「眠れないから精油を使おう！」と言って覚醒作用のある精油を間違って使ったとしましょう。
これで一晩眠れなかったとしても、そんなに大きな問題ではないでしょう。
「蕁麻疹がひどいから精油を使おう！」と言って皮膚刺激のある精油を間違って使ったとしましょう。
これは、肌の炎症が悪化して大変なことになります。

精油は薬ではないので安易に用いられる傾向がありますが、重大な事故にもつながるものだということをしっかり認識する必要があります。

とにかく病気や不調は、まずは医師の診察を受けるべきです。
そして、長期治療の中でアロマテラピーなどの自然療法を取り入れるという選択肢も出て来るかもしれません。
その時は、専門家に相談したり、じっくり勉強して取り入れることをおすすめします。
ネット上には怪しい情報もいっぱいです。ご注意くださいね～～。
ってこの記事は怪しくありません(^^)v

おわり