どの精油を選ぶ?
今回は12種類の精油をチョイスしました。この中には作用が重複しているものもあり、どれを選んだらいいのか迷いますよね。
精油を選ぶ際は、目的の作用が期待できる精油を選ぶのですが、その時にもうひとつ大きなポイントがあります。『良い香りと感じるか?』ということです。
私たちの体は自律神経(交感神経と副交感神経)によって、緊張とリラックス、覚醒と睡眠などのコントロールをしています。お肌の修復を行う時に大切なことのひとつに、体内リズムの正常化があります。簡単に言うと、質の良い睡眠をしっかりとって、朝になったら元気に活動を開始するというリズムを正すということですね。これによって、細胞の修復が順調に進むのです。
このリズムを崩す大きな原因はストレスです。イヤな香りもストレスになります。いくら良い作用を持っている精油であっても、香りでストレスになったのでは修復の邪魔になっちゃいますよね。ここは是非心地よいと感じる香りの精油を選びましょう!
さて、実際にどの精油を選ぶか?ということですが、それは日焼けの度合いやお肌の状態で変わってきますので、これと決めることはできません。
前項などを参考に、ご自分の状態と照らし合わせてチョイスしてみてくださいね。
その中で、選択の余地がないものもありましたね(^^;)冷感作用と日焼け防止です。今回選んだ精油の中で、この作用を持つものは各1種類だけでした。
冷感作用→ペパーミント
日焼け防止→ベンゾイン
冷感作用はl-メントールの作用なのでハッカ精油でもいいですね。そして!冷感作用が必要なくらい緊急事態になっているときには、濡れタオルで冷やすという方法も考えてみてください。l-メントールは冷たく感じるのであって、冷たくなる訳ではないのでね
日焼け防止に関しては、精油だけではなくキャリアオイルなどの基材を用いる方法もあります。市販品のようにはいきませんが、シアバターやコメヌカ油は日焼け防止に効果がありますし、オリーブ油はメラニン産生抑制作用で知られています。
尚、巷の情報ではいくつかの精油や浸出油に日焼け止め効果があるとされていますが、私は残念ながら現在までに学術論文などを目にする機会がなかったので、その件についての記述は控えさせていただきます。
まとめ
序文でも書いた通り、日焼けした肌のケアといっても、お肌の状態でケア方法も違ってきます。その状態に合った作用がある精油を使うことで効果を得ることができるのですよね。
精油は、植物が自分自身に役立てるために溜めている成分です。薬のように単一成分を有効成分としている訳ではないので、効果がいきなり出るものでもありません。一方、すごくたくさんの成分が入っているので、抗菌作用と抗炎症作用と収れん作用と…みたいな感じで多方面に使えるというメリットもあります。そして、目的の効果を高めるために、その目的と同じ作用を持った精油同士をブレンドするのです。
例えば、ペパーミントの冷感作用を取り入れるとしましょう。抗菌作用、抗炎症作用もあるのですが、ペパーミントは肌刺激があるので低濃度でしか使えません。そこでティートゥリーを混ぜます。すると抗菌作用と抗炎症作用が強化されます。また、ティートゥリーには鎮痛作用もありますが主作用ではありません。ここに真正ラベンダーを加えると、鎮痛作用が強化されます。こんな感じでブレンドすることによって必要な作用を相乗効果で高めていくのが精油のブレンドをする主な理由です。
日焼け肌は、目に見える変化へのケアも大事ですが、目にも見えず痛みも感じない真皮のケアを怠ってはいけません!
ぜひ、状態に合った精油を選んで、気長にケアしていきましょうね。
おわり
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