精油名 | ペパーミント |
---|---|
学名 | Mentha piperita |
科名 | シソ科 |
利用部位 | 全草 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
主産国 | フランス |
禁忌 | 乳幼児への使用禁。妊産婦、授乳中、テンカン患者は注意が必要。 |
香りの特徴 | 甘さを含んだミントの香り |
主な成分 | モノテルペンアルコール類:メントール(52%) ケトン類:メントン(12.5%)、イソメントン(6%) 酸化物類:1.8シネオール(7%)、βカリオフィレン(2.4%) エステル類:酢酸メンチル(3.5%) モノテルペン炭化水素類:リモネン(3.5%)、αピネン(2.2%) |
Elève 価格(税込) | 5ml 1,760円 / 10ml 3,300円 |
*主産地および主成分は時期により変わることがあります。
主成分特性
メントール ―抗菌、抗真菌、抗ウイルス、抗ヒスタミン、鎮痛、筋肉弛緩、冷感、鎮静または覚醒(使用量による)
メントン ―粘液溶解、瘢痕形成
1.8シネオール ―免疫向上、抗炎症、去痰、抗菌、抗ウィルス
体に ~For physical Health~
肩こり、腰痛、関節の痛み、肉体疲労、むくみ、肥満、捻挫、打撲、頭痛、乗り物酔い、消化不良、食欲不振、アレルギー性鼻炎、かゆみ
血液やリンパの流れをを良くして老廃物の排出を助ける効果があり、筋肉の硬直を改善するのによい。この作用と、炎症を抑える作用から、肩こり、腰痛など、筋肉に関わる不調に用いられる。また、むくみ、肥満の改善にも向いている。
抗ヒスタミン作用があるため、かゆみ、アレルギー性の症状、風邪によるくしゃみ、鼻水、鼻詰まりなどの症状があるときにもよい。
胃腸の働きを良くするので、胃もたれ、便秘などのときに用いると改善することがある。
心に ~For mental Health~
ストレス、精神疲労、無気力、脱力感、集中力低下
ストレスや疲労で、心がどんどん消耗しているような状態になっているとき、頭の中をスッキリとさせて、気力を取り戻すのに向いている。
心をリフレッシュさせて元気を取り戻す助けとなる。集中して何かに取り組むときにもよい。
その他 ~Another effect~
虫刺され、日焼け、にきび、デオドラント、虫よけ
清涼感と冷感をもたらす効果、炎症を抑える効果、皮膚の修復を助ける効果があるので、火照った日焼け肌や虫刺され跡などに用いるとよい。
抗菌作用に優れているので、汗ばんだ肌や頭皮のケアに用いると、すっきりして臭い対策にもなる。
虫よけグッズを手作りするときに入れると、蜂対策になる。
- ペパーミントにはケトン類が20%近く含まれています。
ケトン類は、精油成分の中で一番注意しなければならない成分の一つです。神経毒性があるため、使用量や体調に考慮して使わなければなりません。
*神経毒性というのは、睡眠障害、認知障害など中枢性の障害のほか、しびれ、難聴、自律神経障害など末梢性の障害を引き起こすことを言います。
特に、乳幼児には皮膚刺激の可能性もあるため使用をしてはいけないのですね。
また、禁忌ではないものの注意が必要とされるのが、妊婦、妊産婦、テンカン患者です。
妊産婦や授乳中の方が使うと、赤ちゃんに影響があるかもしれません。テンカン患者は発作を誘発させる可能性があります。
禁忌ではないにしろ、該当する方がわざわざこの精油を使う必要はないんじゃないかなぁ……と、これは私個人の意見ですけれどね(-_-;) - 抗ヒスタミン作用というのはヒスタミンの働きを抑制するということですね。
人間の体は、外部から異物が入ってくると、それに対抗するべく抗体を作ります。いわゆる抗原抗体反応です。この抗原抗体反応が過剰になってヒスタミンが多量に放出されて起こるのがアレルギー症状です。かゆみや鼻水、発疹とさまざまな症状が出ます。
そこで、お医者様が処方してくれた抗ヒスタミン薬を使うと、症状が緩和されるという訳です。総合感冒薬(風邪の諸症状に用いる薬)も同様のメカニズムです。
でも、ヒスタミンの受容体は脳の細胞にもあるんです。ヒスタミンを受け取って脳の活動を活性化しているのですね。それなのに、薬でヒスタミンの働きを抑制されると、眠くなったり、ボーっとしたりという状態になる訳なんですね。『アレルギーのお薬を飲むと眠くなるのよね』ってな症状はこういう原理だったんです。
精油は薬ではないので同様とは言いませんが、やはり抗ヒスタミン作用がある精油はこの可能性もあるのです。
*アレルギーやヒスタミンの詳しいお話しはこちらに書いています。興味のある方はご覧くださいね。 - メントールの冷感作用というのは、冷却作用とは違います。
私たちの皮膚や口内などには熱さや冷たさを感じるセンサーみたいなものがあります。このセンサーが感じ取った刺激を脳に伝えてるんですね。このセンサーは温度帯によっていくつかの種類があるのですが、28℃以下の冷たさを感じるセンサーは、メントールの刺激でも活性化することが解っています。
つまり、メントールが体を冷やす訳ではなくて、感覚神経が『冷たっ!』と錯覚するということです。
例えば、クールタイプの入浴剤にはメントールが入っています。これを使うと、湯上りにスーッとした清涼感があって気持ちいいですよね。これが本当に体を冷やしちゃったら、筋肉も血管も収縮して💦肩こりも腰痛も悪化しますな(-_-;) - ペパーミントの昆虫忌避作用で注目する点は蜂に対する忌避効果です。これはメントールによる効果で、蜂対策にはメントールが一番!…と思います。
ちなみに、メントールの含有率が高いのはハッカ油かペパーミントですね。
蚊、ブユ、ダニ、アブといった避けたい虫に対する忌避効果のある精油と混ぜて使うと効果がアップしますよ。
*虫よけの詳しいお話はこちらに書いています。興味のある方はご覧くださいね。