アブラムシの繁殖スピードはものすごい
アブラムシの繁殖方法はメスだけで子供を産む単為生殖です。
お母さんはお腹の中で卵を育てて、幼虫の状態で生みます。生まれてくるのは全部メスです。恐ろしいことにこの幼虫!生まれた時点でお腹の中で卵を育てているんですって!
10日位で成虫になって幼虫を生みます。寿命は30日程度ですが、その間毎日5~6匹ずつ生むのです。その生まれたのが成虫になって…と、ちょっと計算できないけれどものすごい爆発的増殖ですよね。もちろん途中で捕食されたり、いろいろあるので計算通りには増えないのでしょうが、カモミールがあっというまにアブラムシだらけになっちゃうのが理解できますよね。
通常アブラムシは翅(はね)がないので、生まれてから殆ど場所移動はせず、その場で一生を終えます。
そして、増殖現場が子孫でパンパン状態になると、翅がある幼虫を生むのです!
翅がある子供たちは、新天地を求めて飛んでいきます。そして落ち着き場所を決めたらそこで繁殖を始めます。
オスはいないのか?という話ですが、冬前の季節に卵とオスを生む個体が現れます。そして有性生殖をして、その卵が越冬します。
そして春、またメスばかりを生んで子孫繁栄を続けるのですな
アブラムシの生態は摩訶不思議ですね。
アリとアブラムシの関係
アブラムシは、口の針みたいなものを植物に挿して、蜜や葉っぱのエキスを吸って生きています。しかし、極小で表皮が柔らかいので、テントウムシなど肉食昆虫のよいエサになってしまうこともあります。
その天敵から守ってくれるのがアリです。
アブラムシはお尻から『甘露』という甘い液体を出します。その蜜を求めてアリがやってきます。
というか、アリに来てもらうために甘露を出すのですね。
アリは触覚を使ってアブラムシをペンペン叩いたり、お尻を突いたりして甘露の排出を促して、それを頂きます。
そこへテントウムシなどがやってくると、アリはそれらを追い払います。
アブラムシからすると、天敵を追い払ってくれるのでありがたいですよね。
アリにしてみれば、美味しい蜜をくれるアブラムシをむやみに食べられちゃイヤですよね。
これで共生が成り立っている訳ですね。
イソギンチャクとクマノミの相利共生は有名ですよね。イソギンチャクはクマノミにエサのおこぼれをもらったり、体の掃除をしてもらっています。クマノミはイソギンチャクの中に体を隠して危険を回避しています。
動物によって内容は違いますが、共存して利益をもらっている動物は、他にもいっぱいいますよ。
まとめ
アブラムシは気づかないうちにてんこ盛り繁殖してホント気持ち悪いですよね。
それにも増して深刻なのが、病原菌を運んでくることがあるということです。
アブラムシが病気やウィルスに感染している植物のエキスを吸って、何かの拍子に他の植物に移動すると、その菌に汚染された口の針を刺します。これにより新しい植物も感染してしまうのです。
すす病などが有名で、これは世界中の農家さんの悩みとなっていますね。
場合によれば、他のお宅にも迷惑をかけるってことですわ。
退治する場合は、食用にしているのか?観賞用なのか?によって使う物も変わってきますよね。
食用の場合は農薬成分を含まない液体を使う訳ですが、牛乳や木酢液でのアブラムシ退治はかなり大変です。根気よく毎日頑張りましょう!
観賞用の場合はそこまで気にしなくても大丈夫だと思います。お子さんやペットが触れるような場所じゃなければ、しっかりと効果の出る殺虫殺菌剤を使って素早く退治しましょう。
私の場合は、道路脇に置いたプランターで育てているので食用にはしませんが、近所のお子さんが通園やお散歩で歩く場所なので、植物成分でできた殺虫剤を使っています。
農薬とは違いますので多少効き目は下がりますが、牛乳などを使うより、はっきりと効果が出ますよ。
アブラムシを飼っておくといいことがある!とは聞いたことがありませんので、日々観察して大繁殖を起こさないうちに退治しましょうね。
それではまた(^.^)/~~~
おわり