レジャーやスポーツ観戦に出かけて、ふと気づくと腕が真っ赤に💦
なんて経験がある方も多いと思います。『日焼け止め塗っていたのになぁ‥』などとボヤいても後の祭りですね。
さてさて、『シミができたらどうしよう』とか悩む以前に、このお肌の熱感と痛みで今夜眠れるかどうかって話です
(-_-;)
とにかく何とかしなくっちゃ!
ということで、今日はそんなときのアロマスプレーを作ってみましょう。
アロマスプレーという呼び名が定着していますが、実際はローションをスプレーボトルに入れたものですね(^^;)
アロマテラピーで使う精油にはたくさんの種類があり、目的によって使い分けます。
日焼け肌に良さそうな精油は以前の記事でまとめてあります。詳しくはこちらを参考になさってくださいね。
日焼けした肌に必要な精油成分を考える 【精油成分の作用】
基材について
精油は植物から抽出した非常に濃度が高い物質なので、使用するためには何かで希釈する必要があります。その希釈に使うものを基材と呼びます。
この基材の違いにより、ローションになったり、クリームになったりするんですね。
今回作るのは、日焼け直後で熱を持ってヒリヒリするお肌用です。
どう考えても脂ベタベタでは爽快感ゼロですよね…確かにクリームやオイルの方が保湿力があってお肌のためにはいいのですが、この緊急時を乗り越えるには、そんなことも言っていられません
ここは、ローションを作ってシュッシュッと掛けることができるスプレーにしましょう。
ということで、基材は精製水です。
精油を選ぶ
次に精油を選びます。日焼け直後のお肌なので、熱感を取る、ヒリヒリを抑えるというのが大きな目的になるでしょう。場合によってはかゆみが出ていることもあるでしょう。
この辺りを頭に置いて考えます。
今回は、以下の3種類を使うことにしましょうか。
○ペパーミント
○ティートゥリー
○真正ラベンダー
ペパーミントは、冷感作用があるので火照った不快感を楽にしてくれます。実際に温度を下げるという訳ではなくて、冷たく感じる作用なんですね。抗菌作用、瘢痕形成作用あるので、水ぶくれや小さな傷がある場合に傷の回復や化膿を防いでくれます。また、鎮痛作用、抗炎症作用でヒリヒリ感やかゆみを鎮めてくれます。ただし、肌刺激のある精油なので低濃度で使う必要があり、乳幼児や肌の弱い方には使えません。また、この精油は少量使用で鎮静効果、多量使用で覚醒効果が表れるため、使用量には注意です!
ティートゥリーは、鎮痛作用、抗炎症作用があり、火照りやヒリヒリを鎮めてくれます。また肌の乾燥を防ぐ効果もあり、鎮痒作用があるのでかゆみを抑える効果も期待できます。強い抗菌作用があり、傷や水ぶくれのケアにも向いています。ペパーミントと違い肌刺激の少ない精油なので多少多めに使えるというメリットもありますね。
真正ラベンダーはやけどの回復を早める精油として有名です。日焼けは一種のやけどですよね。日焼け初期にはもってこいですよ!抗菌作用、鎮痛作用、抗炎症作用があり、痛みやヒリヒリ、かゆみを抑えて傷の回復を助けてくれます。また強い鎮静作用があるので、痛みやイライラで眠れないときにもよい影響を与えてくれるでしょう。そして、シワやたるみなどの原因になる皮脂の酸化を抑えてくれるので、今後のケアにも役立ちそうです。
今回この3種類に決めた理由は…
- 火照りの不快感を抑えるならペパーミントかハッカ油!手元にあるのはペパーミント。
- 抗菌作用、鎮痛作用、抗炎症作用が強くてお肌にやさしいのはティートゥリー。
- やけどには何といっても真正ラベンダー!そして優秀な鎮静効果。
といった考えです。
それでは、早速作ってみましょう!
用意するもの
[精油濃度3% 50cc作成分]
- 精製水 50ml位(正確には47.5ml)
- グリセリン 2.5ml
- ペパーミント精油 3摘
- ティートゥリー精油 10摘
- 真正ラベンダー精油 17摘
- 計量カップ(50mlが量れるもの)
- スポイト(2.5mlが量れるもの)
- スプレーボトル(50cc)
- 攪拌用スプーンなど
精油濃度について
- 通常は精油濃度1%以下を推奨していますが今回は3%としています。
これは真正ラベンダーが原液利用できる精油であることと、ティートゥリーも最近までは原液利用できるとされていたものの、皮膚感作(アレルギー発現)の可能性もあるのでやっぱり希釈して使いましょう!という、精油の中では高濃度利用が可能な種類という理由です。他の精油を使う場合は、たくさん使うことも想定すると、0.5%濃度程度が良いと思います。 - ペパーミントの濃度はしっかりと管理する必要があります。
ペパーミントに含まれるℓ-メントールという成分が冷却作用を持っていますが、このℓ-メントールの濃度が全体の0.5%を超えると、皮膚の痛みやヒリヒリ感が生じる可能性があります。快適な清涼感を求める場合は0.3%程度が良いでしょう。
全体の0.3%にするには……ペパーミント中のℓ-メントール含有量が50%として計算すると、ペパーミント量の上限は0.6%ですね。
作成するローションの全量が50mlなので、その0.6%は0.3ml、精油の滴下口からは0.05mlずつ滴るように出来ていますので、6滴ということになります。
今回は炎症がある皮膚に使うことや、メーカーや産地などによってℓ-メントールの含有量が違うこと、ちょっと余分に滴下してしまう可能性も考えて半量の3摘としました。
含有量が減ると、清涼感も下がることは覚えておいてくださいね(^^;)
作り方
それでは始めます!
最初に、スポイトを使ってグリセリンを計量しましょう。
計量できたら、グリセリンを計量カップにいれますよ。
精油ビンを傾けると1滴ずつ滴ります。ブンブン振らずに静かに待ちましょうね。
入れ終わったら、よく混ぜます。
これでローションの出来上がりです!
○ローションの区別ができる名前
○使用精油と滴数
○作成日
などを書いて、瓶に張っておきましょうね。
ラベルを張ったら完了です!
アルコールの中に精油を入れると、これは良く混ざります。水の中にアルコールを入れると、これも良く混ざります。
ということで、グリセリンの中に精油を混ぜ込み、そこへ精製水を入れると全体がよく混ざるという訳です。
グリセリンは保湿力があって重宝なのですが、全体の5%を超えると逆に乾燥の原因になります。
今回は50ml作成しますので、2.5mlが上限ということになりますね。
使い方と注意事項
- 今回作成したスプレーは、強い抗菌作用があるティートゥリーが入っているので簡単には傷みませんが、2週間くらいを目途に使い切りましょう。
というか、日焼け直後のお肌に使うものなので💦長期間は必要ないですよね(^^;) - ℓ-メントールの刺激を感じるお肌のセンサーは、元々冷たさを感じ取るセンサーです。このセンサーは8℃~28℃の冷刺激によって活性化します。ということで、ローションをこの範囲で冷やしておくと、効果倍増です!
とはいえ、冷蔵庫では若干冷えすぎですよね。シュッシュッとスプレーしたら、手のひらでそっと押さえるなどするといいかもしれません。 - お肌に優しい精油を中心に作ってありますので、使用回数など神経質に考える必要はありませんが、濡れタオルなどを併用すると、更に楽になるかもしれませんね。濡れタオルは常温に近い温度の水に浸して用意します。そして皮がふやけるような長時間使用はやめましょう。
- ペパーミントは、皮膚刺激の可能性があるため乳幼児には使えません。
- ペパーミントは、妊婦、授乳中、てんかん患者、高血圧の方も注意が必要とされています。
この場合は、ペパーミントなしで作成してみてくださいね。 - 皮膚にアレルギー疾患がある場合、ペパーミントは皮膚感作(アレルギー発現)の可能性があります。またティートゥリーは原液使用で皮膚感作の報告があります。十分注意して使用してください。
- 広範囲の水ぶくれ、大きな水ぶくれがあるときには使用しないでください。早急に医師の診察を受けることをおすすめします。
まとめ
今回は、日焼け直後の緊急事態に使えるローションをご紹介しました。
精油は、お肌の状態に合わせて選ぶので、全員同じレシピにはなりませんよね。熱を持っていなければペパーミントを入れなくてもいい訳ですしね。
とはいえ、ティートゥリーと真正ラベンダーは、他の精油よりも気兼ねなく使える精油なので、今回のような緊急事態にはもってこいだと思います。
この段階で注意しなければならないのは水ぶくれです。
やけどの深度でいうと、肌が赤くなったりヒリヒリするのは段階Ⅰです。表皮の炎症ですね。水ぶくれは段階Ⅱの症状で、表皮の下の真皮まで損傷しているときにできるものです。
水ぶくれを破くと表皮がなくなり、真皮がむきだしになります。これは体のバリア機能を失った状態で、細菌による感染症の可能性が高まるということですね。
素人の判断であれこれすると、重篤な問題が起こることがありますので早急に病院へ行ってくださいね。
熱感やヒリヒリは2~3日で治まって来るでしょう。そして残ったローションは保管しておいても使えなくなっちゃうので、化粧水として普通に使っちゃいましょうか!
グリセリンが入っているので、お掃除には不向きですしね
さて、この緊急事態を乗り越えたら、次の段階のお手入れに進みますよ!
乾燥でカサカサしたり💦突っ張ったり💦いろいろ始まります。
きちんとお手入れして、シミだ!しわだ!で泣かないようにしましょうね(^.^)/~~~
おわり
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