~ The Diary of Fairy~

ラベンダーの育て方 夏の剪定 【寒冷地のハーブ栽培】

夏真っ盛り、今年も見事に咲いてくれたラベンダーは枯れ穂姿となりお手入れの時期です。
いつもの年は枯れた穂を順々に切っているのですが、今年は雨ばかり降っていたので何もしていません。

ラベンダーは品種によって開花時期が違います。
私のハーブガーデンでは真正ラベンダーは咲き終わりましたが、ラベンダー・スーパーは今真っ盛りです。

ということで、今日は真正ラベンダーのお手入れをしますよ。
文頭の写真がお手入れ前です。枯れたお花でボッサボサです

お手入れの必要性

ラベンダーを育てる上で必要なお手入れはいくつかありますが、その中でも一番悩むのが剪定だと思います。
『せっかく育ってきた枝を切ったら樹形が小さくなっちゃうじゃん!このまま大きく育てよう!』と思いがちですよね。
しかし、そこが落とし穴です。ラベンダーは切り戻すことで元気に育つという特性があるのです。

剪定・刈り込みが必要な主な理由は…

  • 剪定することで新しい芽の成長を促す
    剪定することが刺激となり、生育が促進します。
  • 株の老化を遅らせる
    剪定せずに育てると、どんどん根元から木化が進み、その部分からは発芽しにくくなっていきます。こうなると、突然枝ごと枯れるといったことも起こります。
    株が小さいうちから剪定を繰り返して若返りを促します。
  • 花穂の刈り取りが必要
    ラベンダーの花穂は自分で枯れ落ちることはありません。お花が終わったら刈り取りをする必要があります。
  • 蒸れを防ぐ
    品種による違いもありますが、比較的寒冷地に適した植物なので、夏の暑さで蒸れてしまうことがあります。時には、枝の整理除去も必要です。

このような感じですね。こんな特性に注意して管理していくことになります。

お手入れの時期

主なお手入れは、年3回行うことになりますね。

1回目・・春先、雪が解けて芽吹きが始まった頃、枯れ枝を取り除く作業をします。
2回目・・真夏の暑い時期、終わったお花の穂や枯れた枝を切り取ったり、気になる部分を軽く剪定します。
3回目・・涼しくなってきた秋頃、樹形を整える強剪定をして来年に備えます。

真夏のお手入れ方法

この時期のお手入れは、終わったお花を刈り取ることが第一の目的です。

私は大バサミでジョキジョキ刈ることはせずに、1本ずつ見ながら切っています。
大体この枝のように、花穂の下部分から新しい芽がいくつも出ていますので、いくつかが残る位置で切ります。
全部を残さない理由は、たくさんの芽を育てようとすると、結局栄養が分散して育ちが悪くなるからです。
残った芽はこの後成長を速めて伸びていき、お花を咲かせることもあります。特に真正ラベンダーの場合は、涼しくなってきた頃に再び開花してくれることが多いです。

全体を見渡すと、このようにまだ花芽を出していない枝もたくさんありますよ。大バサミジョキジョキはもったいないです。

本来ラベンダーは強剪定が基本です。しかし、この暑さ真っ盛りの中で小さな芽だけを残してバッサリ切ることはお勧めできません。この時期は気になる部分を軽く剪定して涼しくなるのを待ちましょう。

……と言っている私ですが、植えてある場所の都合で部分的な強剪定が必要なんです。

写真下部にコンクリートの淵が見えるでしょうか。ここがハーブガーデンとウッドデッキの境なのですが、写真左側の日当たりが悪い関係で、どうしてもウッドデッキの上に伸びてくるのです。
これを放置すると、ウッドデッキが腐ってくるという事情から、この部分は毎年この時期に強剪定しています。

このように、小さな芽が残ればラッキーですが、そうもいかない場合もあります。
枯れてしまう枝もありますが、こればかりは諦めるしかないですね。

はい!これで完了です。
上部は花穂の切り取りを行い、ウッドデッキにはみ出している部分は強剪定しました。

真正ラベンダーの原産地は高冷地なので、暑さには弱いです。岡谷のような寒冷地ではあまり心配はありませんが、植えてある環境などによっては、風通しをよくする目的で、少し枝数を減らしたほうがいい場合もあります。
ご自分の環境に合わせてお手入れしてくださいね。

まとめ

ラベンダーは、広大な土地で自由に育てるのなら、お手入れせずにありのままを楽しめるのでしょうが、そういった楽しみ方ができる環境はなかなかないですよね。
自宅のお庭で育てるとなると、見た目の問題やスペースの問題もありますので、やはり季節のお手入れが必要になってきます。

とても手が掛かる印象だと思いますが、できる範囲で楽しむのもひとつの手だと思いますよ。
例えば…今回私は上部の枝を1本1本見ながら刈り込みをしましたが、何本かまとめてジャキっと切ってもいい訳です。何本かの育ち盛りの枝も一緒に切れちゃうだけですよね。
その枝を残したから必ず咲くとも限りませんし

とにかく楽しく育てるのが一番!
そんなことより、この季節です熱中症に気をつけて作業してくださいね。

*春に枯れ枝を切ったときのお話しはこちらに書いています。

おわり

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