暖かい季節になると、屋外での作業や行楽には虫よけが欠かせません
虫よけといえば、まずは蚊取り線香ですよね。近年では火を使わずに拡散する電気式のものが主流でしょうか…
いずれにしても、このタイプは空中に有効成分を拡散させて効果を発揮します。
除虫菊の持つピレスロイドという殺虫成分を有効成分としています。
虫が近づいてくる前に退治するという方法ですね。
一方、市販されているスプレーやクリームといった肌に塗布するものは、虫の認知能力を低下させるという手法です。
肌に止まった虫は、「どこがいいかな~」と血を吸う場所を探すのですが、ディートやイカリジンといった成分が触角の探知能力を低下させて、吸血する場所を見つけられなくするのです。
虫の感覚を狂わせて遠ざけるるという方法ですね。
この2タイプを状況によって使い分けるのですが…
何しろ今まで独走していたディートの安全性に多くの疑問があり、第三の選択をする方が多いのです。
そのあたりのお話は省きますが、気になる方は↓↓こちら↓↓の記事もどうぞ。
[虫よけの選び方 イカリジンは安全?手作りは安全? 【精油の使い方】]
さてさて、市販品に疑問を持った方が辿りつくのが「手作り」です。
アロマテラピーで使う精油の中に昆虫忌避効果を発揮する成分を含んだものがあるので、それを利用するのです。
虫の嫌う成分で近寄って来ないようにするという方法ですね。
精油を入れて作った虫よけの難点は効果時間が短いという所です。精油は揮発性成分なので、短い時間で蒸散してしまうんですよ
こまめに塗る必要はありますが、上手に使えば、体への負担が少ない便利アイテムであることは間違いないですね。
こんなことを理解した上でアロマの虫よけを作っていきましょう!
基材の違いで使い勝手も違う!
精油は植物から抽出した非常に濃度の高い液体なので、安全に使うためには何かで希釈する(薄める)必要があります。
この希釈に使うものを基材と呼びます。
この基材の違いによってスプレーになったりクリームになったりするのですね。
これは好みの分かれる所ではありますが、それぞれの特徴を見てみましょう!
アロマスプレー | 水とアルコールまたはグリセリンを使って作ります。すぐに作れてお手軽です。 ベビーカーなどに使って赤ちゃんを守ることもできます。 体に使うときは、飛び散るので目や耳に入らないようにスプレーする必要があります。 |
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アロマジェル | アロマスプレーにキサンタンガムを入れてとろみをつけた感じです。 スプレーより少し作成に時間がかかります。体に塗るので赤ちゃんには向きません。 飛び散らないので幼児の首回りなどに使うときにも便利です。 |
アロマクリーム | シアバターやミツロウを使って作ります。 水溶液やジェルより精油効果の持続時間は長くなりますが、ベタベタして夏には向かないかも…。 |
アロマオイル | 植物油で作ります。 クリームより更にベタベタします。いろいろなものがくっつきそうですね。 |
基材の種類によって塗布したときの肌への吸収速度や空気中への蒸散速度が変わります。
一般的に水成分の基材の方が精油の体内への吸収速度も空気中への蒸散速度も早いです。油成分の基材は精油を包んでゆっくりと効果を発揮します。
蒸散スピードが速ければ即座に効果が出ますが、持続時間は短くなります。持続時間を長くしたければ油成分の基材を使う訳ですが、ベタベタして爽快感ゼロです。
使い勝手や使用感を考えると、水成分で作るスプレーやジェルをこまめに塗るというのがいいのではないかなと思います。
そして、私のおすすめはジェルです。
例えば、スプレーですが、腕にシュッとかけたとしましょう。全体にはかからないので、場所を変えてもう1度…と何回もスプレーします。それを足にも首にも!…何回もやりますよね。そしてあちこち飛び散るし
その点、ジェルは手のひらにワンプッシュして肌に伸ばしていくと、1回で腕2本と首回りくらいは塗れます!
キサンタンガムで作ったジェルはすごーーくのびます。
また、スプレーよりも蒸散速度が遅いので、持続時間も若干長くなるし、保湿効果もあります。
赤ちゃんの回りや網戸に使うならスプレーですが、それ以外なら断然ジェルですよ
ということで、今回は虫よけ用アロマジェルを作ります!
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