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  • icon-refresh 2019.05.21

ラベンダーの育て方 春の剪定 【寒冷地のハーブ栽培】

うちのハーブガーデンには真正ラベンダーラベンダースーパーの2種類が植えてあります。
ラベンダースーパーは昨年の春に泣きたいほど枯れていて、大掛かりな剪定を行いました。今年は枯れ枝もなく無事に冬を越してくれたので、お手入れいらずです。
このかわり、真正ラベンダーが大変なことになっています(:_;)
今日はそのお手入れをすることにしましたよ。

ラベンダーは交配種も多く、樹形や生態も様々ですが、この真正ラベンダー(Lavandula angustifoliaは標高の高い場所に自生しており、寒さに強い品種です。
反面、夏の蒸れには弱いので、暖かい地方で栽培する場合は注意が必要ですね。
アロマテラピーで、リラックスや精神安定に使う精油はこの品種から採れるものです。

私のハーブガーデンにはこの真正ラベンダーが8本植えてあります。
冒頭の写真はそのうちの5本が写っています。
ん?なんか、変ですよね。真ん中の3本がやけに小さい?
…これは去年のお手入れに大きな原因があるのですわ

9年前に苗を購入して育て始めたのですが、太い枝が増えて老化が進んでいました。お店の出入り口正面なので樹形を大きく保ちたいという理由から、極端な剪定を避けて来た結果ですね。
そして何本かは少しずつ弱ってきていました。枝の本数が減ってヒョロヒョロ状態になり、花穂も少ししかつかなくなってしまったのです。
そこで、根元近くまでバッサリと切る強剪定をして、株の若返りを図ることにしたのです。
通常、強剪定は冬を迎える前に行います。
しかし、ここは極寒地!冬直前にそんなことしたら、そのままさよならになってしまうので、
猛暑が収まったお盆過ぎに始めましたよ。

…ここまではいいのですが、真ん中の3本の手入れをした所で、家の事情で店をお休みしなければならなくなりました。
他の木は、秋に行う普通の剪定もできずに冬越しとなったのですわ。
それで、写真の通りです(^^;
まぁ、そんな事情も踏まえて、春のお手入れを行うことにしましょう、

始める前に、昨年強剪定した株がどのようになったかをご覧ください。


これは、昨年8月20日の様子です。
右側が剪定した木です。根元から出てきている葉っぱを残して、バッサリ切りました。
元々は左側の木より若干小さい程度でしたよ。

これは、9カ月後となる5月19日の様子です。

春先からどんどん芽を出して見事に復活です。樹形は小さいですが、本当に若返った感じで良かったです。

ということで、恐ろしい程の強剪定をしても復活するので大丈夫です。
とはいえ、要点は押さえましょうね。

前置きの話が長くなりましたが春の剪定を始めま~す!

お手入れの手順

まずは、一番問題の場所からいきましょう。
左側の枯れ枝ばかりの所には2本あります。
まずは1本目です。
長い枝がみんな枯れてしまったので、株元から新しい芽が出てきていますね。
全部が枯れているわけではないのでよかったです。
新しい芽を育てるためにも、枯れ枝を切り取っていきます。
枯れた枝先から見ていき、新芽が出ている部分を見つけます。
その新芽を残すようにして枝先を切り落としていきます。
この枝も根元近くにいくつかの新芽がありました。
この辺りで切りましょうか。
この枝は、枝先にも芽吹きはありますが、根元側にも元気な新芽があります。なるべく株を若返らせたいので、枝先の芽はあきらめて、根元側の芽を育てることにしましょう。
さて、これらの枝ですが、発芽しているのは枝先だけです。しかし、この枝は、他の枝よりとても長いので、残した場合は変な樹形になりますよね。『木を若返らせる』という目的ですので、心を鬼にして切っちゃいますよ!
はい。これで1本の剪定が終わりました。
新しい芽がたくさん出てくれていたので、これならまた元気に育ってくれることでしょう!
これは2本目です。去年植えたのか?って程の姿になってしまいましたね。
かなりやばいです。根元からの発芽が少ないので、飛び出した枝も温存しました。
樹形とか若返りとかそんなのは二の次で、命をつながなきゃね(^^;
この木は老化は進んでいるものの、とても元気です。枝先は花穂の準備を始めているので今回は切りません。
枯れた枝先だけを除去して終了です。
この木と同じ状況のものがもう1本あります。それも同様の手入れをしました。
この木のお手入れ方法が本来春に行う剪定ですよ。これで4本の手入れが終了です。
枯れ枝の見分けが難しい時は、水をドバーっと掛けましょう。
すると、茶色の枝と緑色の枝がはっきりと見分けられます。
もう少し早い時期に剪定する場合は、発芽が遅れていて茶色く見える枝もあります。その場合は水を掛けてから10分程待ちましょう。すると、発芽が遅れているだけの枝は、水を払って白っぽく見えてきます。完全にダメな枝はベターっと茶色いままです。
*詳しくはこちらをどうぞ
昨年強剪定した3本は元気に成長中で、枯れ枝もないのでこのままにします。
そして最後の1本ですが…
春先にすでに枯れていました。
昨年挿し木で育てていた苗があるので、それを4月中旬に植えました。
植えた時は問題なかったのですが、隣のフェンネルがどんどん大きくなって完全な日陰になりそうです。
どうしようかな…と思い悩んでいます。ともあれ、これで8本全部ですね。
作業終了です

まとめ

真正ラベンダーに限らず、ラベンダーは年数と共に枝が太くなって樹形も立派になります。
しかし、太い枝からはなかなか発芽しませんし、根元付近は風通しや日当たりが悪いので、発芽したとしても枯れてしまうことが多いです。
何より、老化した枝は、突然枝ごと枯れてしまうことがあるのです。

こんなことから、ラベンダーは毎年強剪定をして若さを保つのが大切と言われているのですね。
私のように樹形を大きく保ちたいと何年か頑張ってみても、結局はすごい強剪定をして小さくする破目になるのですわ。しかも太い枝をたくさん切るということは、それだけリスクを伴うということです。
せっかく育てているラベンダーです。なるべく長い年月楽しみたいですよね。

やっぱり毎年強剪定をした方がいいですわ。

通常は、に枯れ枝の除去をして、花期後に軽い剪定、そしてに強剪定をして冬に備えます。
これは、地域によっても若干時期が違うと思いますが、特に強剪定の時期は注意が必要です。
園芸書などには冬になる前に強剪定をすると書かれていますが、極寒地の場合はもう少し早めにやることをおすすめしますよ。
岡谷は-15℃以下になることもある雪が少ない地方です。こんな場所で厳しい冬を乗り越えるためには、基礎体力をつけておいた方がいいですね。

今回は春なのに強剪定と同じくらい刈り込む破目になったラベンダーもあり、軽い剪定もしなかったラベンダーもあり…
ハーブガーデンの景色は結構ブサイクになっちゃいました。

まぁ、仕方ない長い目でみることにしましょう(ーー;)

そうそう、うちの8本のラベンダーのうち、春先に枯れていたのは、一番右側のものです。
そして、瀕死の状態になっているのは一番左側のものです。
この2本は、突然こうなった訳ではなくて、当初から育ちが悪かったです。
この原因は、私の憶測でしかありませんが、右のものは、他のラベンダーに比べて日当たりがとても悪いです。隣でフェンネルがデカくなったり、クラリセージの葉っぱで覆われたり、毎年何らかの妨害に遭っています。日照不足なのかな‥かわいそうな場所ですね
それから、私のハーブガーデンは、右側から左側に行くにしたがって肥沃度が増すように土づくりをしてあります。
ハーブの種類によって好む土壌が違うので、なるべくそれに近づけるための工夫なのです。

ラベンダーは、石や砂利が混じった荒地みたいな場所を好みます。水はけが良くて栄養が少ない場所がいいのです。
一番左側のラベンダーですが、お隣は定期的に肥料をあげた方がいいハーブが陣取っています。
土が仕切られている訳ではないので、根っこも伸びて行くし水も流れるし当然、肥料を吸い上げているでしょう。
これが、一番左のラベンダーが元気にならない原因かな…

と、考えている次第です。分からないけれどね

春が来たな~とか呑気に言っている間にもう5月も後半!ラベンダーの剪定はもっと早くにやるべきですよね
まぁ、遅れたからと言って誰に迷惑をかける訳でもないので、その辺はマイペースでできる時にやる!というのが私のスタイルですわ
スケジュールに追われてカリカリしていると、好きなことまでもストレスの要因になっちゃうからね(-“-)

明日はフラックスの種まきでもしようかな~
ってそれも相当遅れていますぜ

春はとにかく忙しいです。ガンバろ~~~っと。

おわり

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