パッションフラワーを育てていると、『もうひと鉢欲しいなぁ…』などと思うことがありますよね。
パッションフラワーの増やし方は、基本的に挿し木です。成功率も高く、お手軽に増やせる部類です。
とは言え、挿し木をしてから十分発根するまでに2~3カ月かかります。5月に挿し木をしたとして、培養土への植え替えは8月頃になりますね。そこから、巻きひげのようなツルが出るか出ないかの段階で冬に突入です。
この若い苗は、寒冷地ではなくても室内で大切に育てた方がいいでしょう。ある意味、挿し木を成功させることより、冬越しさせる方が神経を使って大変です。
私はパッシフローラ・インカルナタ(Passiflora incarnata)を鉢植えで育てています。これはパッションフラワーと呼ばれており、トケイソウの一種です。薬草やハーブとして利用する品種ですね。
この品種はなかなか苗が出回らないため、種から育てました。発芽まで2ヵ月近くかかり…
とそんな話はさておき、当初から『枯れちゃったらまた大変』という思いから、挿し木で増やしてきました。
増やし続けているのに増えません。冬季に置く場所だったり、水管理だったり、何かの加減で枯れてしまう鉢があるのです。若苗じゃなくて大人の株もね。
そして、今後も増やし続けることになるのですわ
そこで!今日は挿し木より簡単で、早く成長する方法をご紹介したいと思います。
びっくりな方法でプチ株分けしますよ!!
ただし、この方法は株が成熟していて、春になると10個も20個も新芽が上がってくるような大人のパッションフラワー限定です。
それでは始めましょう!
パッションフラワーのプチ株分け手順
昨年の秋に刈り込んだ名残りの枯れた枝が何本かありますよね。その脇から新しい芽が上がっていると思います。
その中で、鉢の中心から一番遠い枯れ枝&新芽を見つけましょう。
枯れ枝が複数ある場所ではなく、単独の場所がいいです。
この写真は左側が植木鉢の中心なので、一番右の芽がそうなりますね。
この枯れ枝&新芽にしましょう。
そしたら、そのままクイ~っと引っ張りますよ!
ゆっくりゆっくりね。
モジャモジャ根っこがいっぱい生えた太~~い根っこ
プチ株分け成功です。
これから発根させる挿し木とは違うので、栄養のない赤玉土などに植える必要はありません。
元肥入りの培養土に直接植えることができます。
新しいパッションフラワーの鉢が誕生しました!
後は、普通のパッションフラワーと同じように育てましょう。
ただし、根っこを傷めて弱っているといけないので、半日陰で様子を見ながら徐々に日向へ移動させた方がいいですね。
プチ株分けのコツと心得ておくこと
この写真では、一番右の芽は可能ですが、その左などは無理です。大きな根っこに繋がっているので、ポキっと折れてしまいます。
何せ土の中がどうなっているのか?根っこがどこに繋がっているのか?未確認でやりますからね。
この写真の左のもののように抜ければ成功です。他は失敗したものです。
このようなこともあることは、あらかじめ頭に置いておいてくださいね。
上手に根っこが抜ければ、右前の苗のように比較的成長している枝でも大丈夫です。
後の2本は通常の挿し木をしたものです。奥の1本は水を吸い上げずにダメでしたね。
まとめ
この方法で上手に抜けて来た苗は、みんな元気に育っていますよ。やはり根っこが途中で折れたり、ヒゲみたいな根っこが少ないものは成長が遅いですね。失敗することもあります(-“-)
そもそもこの方法は、お手入れ中に起こった事故のようなものが始まりでした。
3年程前に、ハーブガーデンをプラプラしていたときに、枯れ枝が気になって『引っこ抜いちゃお!』ってな感じで引っ張ったら、新芽と立派な根っこがついてきちゃった!というのが真相です(^^;
それからは、もっぱらこの方法を用いています。お母さん鉢も弱る様子はないので大丈夫だと思いますよ。
何しろ、最初から根っこがあるので、挿し木で育てるより断然成長が早いです!
で、プチ株分けに失敗して、根っこがうまく付いてこなかった枝も、通常の挿し木となるのです(^^ゞ
昨年は自宅の庭にも植えておきましたが、今年も元気に芽吹いてくれています。
ここは極寒地なので、地植えはダメになってしまう年もあります。今年も予備として鉢植えと地植えをしておきました。
トケイソウの他の品種で試したことはないのでそこは分かりませんが、こんな方法で増やせるよ~!というお話でした。
くれぐれも自己責任でお願いしますね
おわり