日焼けをすると、その当日からほてりやヒリヒリに悩まされることも多いですね。
熱いわ痛いわで眠れないし、擦れるのが怖くて満員電車なんか乗れない!とかいう状態も2~3日で徐々に収まってくるでしょう。
緊急事態は脱したものの、かゆいし赤みは残っているしと、まだまだお肌のトラブルは続きます(-_-;)
かゆみや赤みがあるということは、炎症が残っているということですよね。乾燥も始まっているでしょう。
今日は、そんなお肌に向いている精油を選んでアロマジェルを作りましょうか。
アロマテラピーで使う精油にはたくさんの種類があり、目的によって使い分けます。
日焼け肌に良さそうな精油は以前の記事でまとめてあります。詳しくはこちらを参考になさってくださいね。
日焼けした肌に必要な精油成分を考える 【精油成分の作用】
基材について
精油は植物から抽出した非常に濃度が高い物質なので、使用するためには何かで希釈する必要があります。その希釈に使うものを基材と呼びます。
この基材の違いにより、ジェルになったり、クリームになったりするんですね。
今回作るのは、日焼け直後のほてりやヒリヒリが治まった後の、かゆみや赤みのあるお肌用です。
熱感がある段階では、ひんやりさせることが先決なのでローションがいいですね。
日焼けから日にちが経過すると、どんどんお肌の乾燥が顕著になってくるので、保湿ケアも早急に始めなければなりません。
ローションでの保湿は難しいし…かといってクリームやオイルを広範囲に塗ったら、また暑苦しくて眠れないかも……
ということで、ジェルに決めましょう!
ジェルは、ローションにとろみがついた感じですね。基本的には水成分なので保湿力は低いですが、ローションよりはお肌に留まる時間が長いので、この辺を妥協線としましょう
ということで、基材はジェルです。
精油を選ぶ
次に精油を選びます。熱感やヒリヒリが落ち着いた後の、赤み、かゆみを抑えるというのが目的ですね。同時に乾燥したお肌のお手入れもした方がいいでしょう。
この辺りを頭に置いて考えます。
今回は、以下の3種類を使うことにしましょうか。
○カモミール・ジャーマン
○ティートゥリー
○真正ラベンダー
カモミール・ジャーマンは、お肌のトラブルに広く使われる精油です。鎮痛作用や強い抗炎症作用あり、炎症が残るお肌の回復を手伝ってくれます。また鎮痒作用、保湿作用もあるため、乾燥でかゆみが起こっているときにも効果が期待できます。
紫外線にあたると起こるかゆみのひとつに日光疹があります。これは紫外線に対するアレルギーなので、この精油の抗アレルギー作用も有用です。万が一小さな水ぶくれを潰してしまったり、ひっかき傷を作ってしまったとき、抗菌作用、創傷治癒作用、皮膚組織再生作用があるため、細菌の感染を抑えて、傷の修復をする効果が期待できます。
ティートゥリーは、アトピー性皮膚炎などのかゆみや乾燥、ジクジクした傷のケアによく使われる精油のひとつです。鎮痛作用、抗炎症作用があり、炎症によるお肌の赤み改善に役立ちます。また肌の乾燥を防ぐ効果もあり、鎮痒作用があるのでかゆみを抑える効果も期待できます。強い抗菌作用があり、小さな傷や水ぶくれのケアにも向いています。
真正ラベンダーはやけどの回復を早める精油として有名です。日焼けは一種のやけどですよね。日焼け初期にはもってこいですよ!抗菌作用、鎮痛作用、抗炎症作用があり、炎症やかゆみを抑えて傷の回復を助けてくれます。また強い鎮静作用があるので、痛みやイライラで眠れないときにもよい影響を与えてくれるでしょう。そして、シワやたるみなどの原因になる皮脂の酸化を抑えてくれるので、今後のケアにも役立ちそうです。
小さな発疹ができて、かゆみがあったり、極小の水ぶくれができることもあります。通常は数日で自然治癒することが多いですが、広範囲に起こった場合は、是非医師の診察を受けてくださいね。
今回この3種類に決めた理由は…
- お肌の炎症、かゆみ、乾燥、皮膚再生といえばカモミール・ジャーマン。
- 皮膚アレルギーにも効果があり、抗菌作用、抗炎症作用が強くてお肌にやさしいのはティートゥリー。
- やけどには何といっても真正ラベンダー!そして優秀な鎮静効果。
といった考えです。
それでは、早速作ってみましょう!
用意するもの
[精油濃度2% 100cc作成分]
- ジェル 95ml
- グリセリン 5ml
- カモミール・ジャーマン精油 4摘
- ティートゥリー精油 18摘
- 真正ラベンダー精油 18摘
- 計量カップまたはスポイト(5mlが量れるもの)
*スポイトで計量する場合は、グリセリンと精油を混ぜる容器も必要です。 - ポンプ容器(100cc)
- 攪拌用スプーンなど
ジェル基材は市販もされていますが、キサンタンガムを使って作ることもできます。
作り方を知りたい方は下記記事を参考になさってくださいね。
キサンタンガムを使ったジェルの作り方 【精油の使い方】
作り方
それでは始めます!
ジェルをあらかじめ用意しておきましょう。
次に、計量カップまたはスポイトでグリセリンを計量します。
計量カップの場合はそのままでOKですが、スポイトを使った場合は、この後精油と混ぜるための容器に移してくださいね。
精油ビンを傾けると1滴ずつ滴ります。ブンブン振らずに静かに待ちましょうね。
ジェルなので、こぼれ始めると💦デロデロ~っとつながってこぼれていきますよ(-_-;)
私は、グリセリンと精油を混ぜた計量カップを使っています。
○ジェルの区別ができる名前
○使用精油と滴数
○作成日
などを書いて、瓶に張っておきましょうね。
ラベルを張ったら完了です!
グリセリンと精油の混合液をジェルに入れるときに『おおよそ混ざったらポンプ容器にいれましょう』と書いてありましたよね。そして、私が入れているジェルも水玉模様みたいになって、混ざってはいません(^^;)
でも、最後にガーっと振ればこのようになるので大丈夫です
使い方と注意事項
- 今回作成したジェルは、強い抗菌作用があるティートゥリーが入っているので簡単には傷みませんが、2週間くらいを目途に使い切りましょう。
また、常温での保管も可能ですが、冷蔵庫で冷やしておくと、塗った時にひんやりして気持ちいいですよ! - カモミール・ジャーマンは香りが強いので、少量で利用する方がいいですね。薬草のような独特な香りなので、たくさん入れると💦……精油ビンから直接香りを確かめてみてくださいマセ(-_-;)
また、カモミールはキク科の植物なので、キク科アレルギーの方は注意が必要です。妊娠初期には使用しないようにしてください。 - お肌に優しい精油を中心に作ってありますので、使用回数など神経質に考える必要はありませんが、1日に数回使う程度がおすすめです。
- 小さなお子さんに使う場合は、濃度を0.5%程度に下げて部分的に使うなど、工夫してくださいね。
- 広範囲の水ぶくれ、大きな水ぶくれがあるときには使用しないでください。早急に医師の診察を受けることをおすすめします。
まとめ
今回は、治まりきっていない炎症やかゆみに使えるジェルをご紹介しました。
ひとくちに日焼けと言っても、人それぞれ、ケースバイケースなので、このレシピが1番!という風に決めることはできませんよね。
今回の場合も、とにかくかゆみだけ!というなら、真正ラベンダーではなくてブラックスプルースを加えるのも手です。この精油はコーチゾン様作用がある精油なので、アレルギーによる炎症やかゆみに効果があります。
かゆみも、原因が乾燥なのか?日光疹なのか?また別な問題なのか…やっぱり素人では分かりません。本来は医師の診断を受けるのが先決だと思います。
ほてりやヒリヒリ肌用のアロマスプレーを紹介したときにも書いたことですが、注意しなければならないのは水ぶくれです。
やけどの深度でいうと、肌が赤くなったりヒリヒリするのは段階Ⅰです。表皮の炎症ですね。水ぶくれは段階Ⅱの症状で、表皮の下の真皮まで損傷しているときにできるものです。
水ぶくれを破くと表皮がなくなり、真皮がむきだしになります。これは体のバリア機能を失った状態で、細菌による感染症の可能性が高まるということですね。
素人の判断であれこれすると、重篤な問題が起こることがありますので早急に病院へ行ってくださいね。
今回作ったジェルは、美白、抗酸化作用、収れん作用もありますので、日焼けした時だけでなく普段から使えます。残さずにどんどん使ってくださいね。
さて、今後ですが、お肌の炎症も治まって…じゃなくて、目に見える炎症は治まってくるでしょう。
しかし、日焼け後のケアはまだまだ続く
日々の積み重ねが将来の美肌を作るのですよ。頑張りましょうね(^.^)/~~~
おわり
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