冬になると風邪やインフルエンザが流行して体調管理に気を使うことも多いですよね。
今年は更に『新型コロナウイルスが検出されました』『〇〇国で新たな感染者が出ました』などと連日報道されている通り、新たなウイルスの発現で大変な事態になっています。
おっとっと💦正しくは新たな型ウイルスですね。
確か…何年か前にも新型コロナウイルスって出なかった?という方もいるでしょう。
そうなんです。SARSもMERSも発見された当初は新型コロナウイルスだったのですわ。その後名前がついた訳です。
えっ?SARSもMERSもコロナウイルスなの??
訳わかんない…けれどマスクを買わなくっちゃ!
うぁ~!売り切れだよ💦💦
……こんな騒ぎが全国で起こっていますよね。
アロマ業界もティートゥリー精油の爆発的需要でてんやわんやです。
マスクやティートゥリーは確かに有用です。
でも戦う相手のことを知らなくっちゃ、効果的な予防ができないかもしれませんね。
そこで今日は、コロナウイルスって何なの?という所を簡単にまとめてみましょう。
理解すると今後の心構えと対策も見えてくるかもしれませんね。
コロナウイルスとは
その中にSARSコロナウイルスやMERSコロナウイルス、そして今回の新型コロナウイルスが属しているということです。
果物の『ブドウ』にはマスカットとかデラウェアとかいろいろありますが、これをまとめて『ブドウ』と呼びますよね。この『ブドウ』に当たるのがコロナウイルスということです。そしてSARSやMERSがマスカットなどの位置づけになります。
…例えが悪いかなぁ(._.)
たくさんあるコロナウイルスの中で、人間への感染が確認されていたのは6種類でした。そして今回もう1種類増えたということになります。
その7種類とは…
- SARSコロナウイルス
重症急性呼吸器症候群を引き起こすウイルスで、2002年に発見されました。キクガシラコウモリが宿主と考えられています。
現在は終息しています。 - MERSコロナウイルス
中東呼吸器症候群を引き起こすウイルスで、2012年に発見されました。ヒトコブラクダに風邪症状を引き起こすウイルスです。
現在でも罹患者が出ています。 - ヒトコロナウイルス
風邪症候群を引き起こすウイルスで、型の違う4種類が確認されています。人間が罹患する風邪の10~15%(流行期は35%)の原因ウイルスです。
これは世界中で蔓延を続けています。 - 新型コロナウイルス
肺炎等を引き起こすウイルスで、2019年12月に発見されました。現在の所詳しいことは分かっていません。
新型を除いた6種類の内、4種類はヒトが保有していて他のヒトへ感染するウイルスであり、私たち人間が日常的に危険性と隣り合わせになっているものです。そして残り2種類は動物から異種感染して重症肺炎を起こすことが分かっているウイルスです。
今回発見された新型コロナウイルスは動物からの感染が疑われています。そして、そのウイルスが動物→ヒト→ヒトという三次感染を起こすことが明白になりました。
えっ?風邪もコロナウイルスなの??
となりますよね。(*ᆼ*)
風邪の原因となる微生物は80~90%がウイルスで、その他が細菌などです。この全体の中で10~15%程度がコロナウイルスによるものということです。
風邪の病原は100種類以上あるんですって!
そして、どの微生物に感染したかによって『今回は熱が高いなぁ』とか『家族みんなでお腹がグルグル…』なんて症状が出る訳です。
風邪菌というのがいるんじゃないんですねぇ(^^;)
ほとんどの人間は幼少期までにヒトコロナウイルスの感染を経験すると言われているので、コロナウイルスというだけで超危険という判断は違うかもしれませんね。
但し、過去の例では動物から感染した場合は重篤な結果を引き起こすこともあるので、注視が必要なことも事実です。
コロナウイルスの危険性
新しいコロナウイルスによる感染が確認されると、世界的に大きく報道されます。
未知のウイルスは今後どうなるのか不明なので、危険性を大々的に伝えてもらうのはとてもありがたいことです。
念には念を入れて対策を討つことは大切ですが、闇雲に怖がってパニック状態になるのは得策ではありませんね。
過去のデータを見てみましょう。
- SARSコロナウイルスによる感染症
2002年から2003年にかけて13カ月で8,069人の感染が報告され、775人が死亡(致命率9.6%)
死亡者の多くは心臓病、糖尿病などの基礎疾患があり、子供にはほとんど感染しないか感染しても軽症であった。
ヒトからヒトへの感染は1人→1人以下。(スーパースプレッダーによる感染は除く)
日本国内での罹患報告はなし。 - MERSコロナウイルスによる感染症
2012年から2019年にかけて2,494人の感染が報告され、858人が死亡(致命率34.4%)
但し、感染の中心となったサウジアラビアの人は抗体を保有している場合があり、軽症や発症しないケースが相当数あったと予測されている。
このことから、高齢者や基礎疾患がある場合のみ重症化すると考えられている。子供の感染者は軽症か発症しなかった。
ヒトからヒトへの感染は1人→1人以下。(スーパースプレッダーによる感染は除く)
日本国内での罹患報告はなし。 - ヒトコロナウイルスによる感染症(風邪症候群)
世界中で毎年発生しており、感染者数は70億人と推測されている。そのうち死亡者数は不明。
罹患したとき通常は重症化しないが、だれでも感染する可能性がある。
ヒトからヒトへの感染は1人→多数。
*厚生労働省集計データより
ちなみに、毎年流行する季節性インフルエンザは、日本国内でおおよそ1000万人が感染して、そのうち1,000人程が重症化して死に至っているそうです。
これもやはり、重症化するケースは高齢者や基礎疾患がある方が多くを占めるということです。
いかがでしょうか。
この数字をどう捉えるのか?は個人それぞれだと思います。
しかしながら、私たちが感染する可能性が高いのは、圧倒的にヒトコロナウイルスやインフルエンザウイルスでしょうね。
そして重症化や致死率の違いはあれど、高齢者や基礎疾患がある人に危険が及ぶのは同じです。
今回の新型コロナウイルスについては現時点で詳しい情報はありませんので、今後も注視して正確な情報を得ていきましょう。
-4月1日追記-
近日の状況を見ると『そんなに心配しなくても…』といった楽観視は不適切となってきましたね。
他のコロナウイルスとは様子が違っているようです。
世界の細菌学者の発言を耳にしたでしょうか?
このウイルスの発現は『自然ではありえない』という専門家がいます。パニックの加担をする訳にはいきませんので詳細を書くのは控えますが、もし人為的に作られたウイルスだとしたら?
とにかくすべての人が最大限の防御を講じることが大切な時期ですね。
コロナウイルスへの対策
コロナウイルスは”ウイルス”ですよね。ウイルスの感染は大きく分けて2経路とされています。
ひとつは飛沫感染です。ウイルス保有者のくしゃみなどによって空気中に飛び散ったものが、第三者へ付着して感染するというものです。
もうひとつは接触感染です。ウイルス保有者が触れた場所が汚染されて、そこを第三者が触れることで感染するというものです。
これを防ぐことが第一歩というか、全てですね。
マスクを活用!-マスクの選び方
飛沫感染を防ぐために有用なのがマスクです。
罹患者が他者へ感染を広げるのを防ぐ目的で使うことは最も重要ですよね。感染しているか判らない状態での利用も予防行動なので実行している方も多いでしょう。
では、感染したくないときに使うのは無駄か?というと正しく使えば一定の効果が望めますよね。
飛び散ったウイルスが鼻や口に付着するのを防ぐ役割と、フィルターの役目をして吸気で体内に入るのを防ぐ役割を果たします。
”正しく使う”というのが重要で、これができない場合はかえって感染リスクを高めてしまうということです。
少なくとも…
○顔に密着させて鼻と口を覆う
○マスク本体を手で触らない
○1回外したものは再利用しない
○2時間を目途に新しものと交換する
この辺りは最も重要です。
WHOは『マスクはウイルス感染予防に必ずしも有用とはいえない』と言っていますが、正しい使い方をしないと効果が上がらないのも頷けますよね。
そして、更に気をつけたいのが、マスクの性能です!
お店に行くとすごくたくさんの種類が並んでいますが、よく見ると『花粉・ホコリ』とか『ウイルス飛沫』などなど書いてありますよ。
そして、PFE、BFE、VFE 99%カットなどと💦呪文みたいのが書いてあります。ここが重要です。
簡単に言うとフィルターの性能検査の結果を表示したものなんです。(遮断率試験というものです)
BFEは、3.0㎛の細菌などの粒子をどのくらい遮断できるかの検査です。
VFEは、0.1~5.0㎛の粒子をどのくらい遮断できるかの検査です。
ウィルスの大きさは種類によって違いますが、おおよそ0.08~0.12㎛です。
ウィルス対策で使う場合は、PFEで99%以上の遮断率が確認されたものが良いとされていますよ。
ということは?風邪でもインフルエンザでも、そして今回の新型コロナウイルスでも、この表示を確認して使うことが大切となりますね。
唾液と共に飛んできたウイルスは濡れた状態ですよね。この段階ではマスクの表面にくっついた状態です。その後唾液が乾燥するとウイルスが吸気と共に体内へ入る可能性が高くなります。これを防ぐためにはフィルターの機能が高い方がよいのです。
とはいえ、全てを防いでくれる訳ではありません。唾液が乾燥する前にマスクごと処分する方が安全なので、短時間での交換が推奨されているという訳です。
マスクをしていれば絶対安全ということではない!ということをしっかり頭に置いておきましょうね。
エタノールや精油の活用
接触感染を防ぐためには手洗いや消毒が大切です。
コロナウイルスやインフルエンザウイルスの表面は脂質で覆われています。脂は界面活性剤やアルコールに弱いので、石鹸やエタノールを使うことで退治することができるのですね。
まずは石鹸を使って念入りに洗った後、エタノール消毒液などを用いるのがよいとされています。
手洗いできない場合は、消毒だけでもしましょう!
そして、ドアノブやスイッチなど不特定多数の人が触れる場所をアルコール除菌することも大切です。
まぁ‥この辺りは皆さんご存じの通りで💦実践されていることでしょう(^^)/
ちなみに、ノロウイルスは表面の構造が違うので同じ方法ではなかなか退治できないのですわ。
さて、冒頭でも触れた通り、精油のティートゥリーがすごい勢いで売れています。
ティートゥリーはお肌のかゆみや炎症を緩和させるためにも使われますが、抗菌、抗真菌、抗ウイルス作用が優秀です。
普段のお掃除や除菌に利用している方も多い精油ですね。
そして、何といってもウイルスを不活性化させる作用です!この件については様々な研究者から学術発表されています。
余談ですが、水虫(ウイルスではなく真菌です)に一番効果がある精油はティートゥリーと言われていますね(^_-)
そんな訳で、現在需要が伸びているのです。
マスクが100%防御してくれる訳ではありません。また、性能が十分なマスクを利用できない場合もあると思います。そんなときは、マスクの外側に1滴垂らして使ってみてください。
現在エタノールも購入が困難になっていますよね。そんなときには、水で湿らせたペーパーに1滴垂らして拭き掃除に使ってみてください。
もちろん、ディフューザーを使ったお部屋の空気清浄にも向いています。
医薬品ではないので『効果があります!』と言えない所が辛いのですが💦私たちアロマテラピーの専門家の中では常識となっていますよ(*^^)v
まとめ
今回の新型コロナウイルスに関しては、詳しいことが分かっていないので世界中が右往左往するのは当然だと思います。
マスク…手指消毒ジェル…ティートゥリー…
買い占めが起こるのも当然かもしれません。
だけど、冷静に考えてみましょう。
風邪でもインフルエンザでも安全ではないのですよ?感染するリスクはとても高いのです。そして自分が大丈夫でも、お年寄りや体の弱っている方にうつしたら大変な事になるのです。
常日頃から予防と備えをしておくのが大切なんですよね。
現在とても恐れられているのは新型インフルエンザです。過去にはスペイン風邪、香港風邪など新型のインフルエンザがパンデミックを起こして世界中を恐怖に陥れました。
*現在では風邪とインフルエンザは別枠で考えられていますが、当時はこのような名前でした。
『新型』ということは、誰も抗体を持っていません。私たちは戦う機構を持っていないということですよね。そうなると、お年寄りやご病気の方だけでなく、子供や元気な大人も危機にさらされます。
新型インフルエンザは細胞が変異して起こるものなので、人間が阻止することはできません。
私たちにできるのは備えです。
新型コロナウイルスに関しても今後の動向をしっかりと見て対処しましょう。
そして、この騒動が収まったら安心ではなく、是非次に来るであろう危機に備えて万全の準備をしましょうね。
それではまた…
注)この記事は新型コロナウイルスが日本で広がる前に書いたものです。
4月1日現在、このウイルスによる危機的状況が日々深刻化しています。正しい情報を積極的に得て最善の行動をとるようにしましょうね。
おわり